可愛い!ダサカワ!ミニスカの生みの店
可愛い🩷ダサカワ文化、ミニスカの生みの店となる
その経営手法は、すぐに効果が現れた。
モンローのセンスも素直に取り入れて店作りをした結果、3ヶ月目頃からお客様が増え続け、確実に利益が出るようになった。
DCブランドの古着だけではなく、アメリカから輸入した50s〜70sのツイッギースタイル、サイケデリックや50sのスタイルも評判になる。
日本の古着の中でもトリッキーなデザインも置くと、ダサくて可愛い服🟰ダサカワブームが起きた。
それは、古い物をトレンドにしたい!新しいデザインだけど古い物を大事にして欲しい!という私からのメッセージでもあった。
#ダサカワを男性が初めてファッションに取り入れて紅白にも出た「たま」そのイカ天デビューの1年前に、ダサカワファッションを売っていた。
特に、ミニスカートは空前のブームを引き起こす。1日に30枚も50枚も売れた。
流行を先読みして、私の世代の長過ぎるスカート時代から短すぎるスカートに舵を切り、沢山置いたら大ヒット!
イメージはツイッギーのミニスカ。
試着室から、ダサカワやミニスカで出てきたお客様に、
「可愛い🩷」
なんて、当時、店員が言うのは失礼な時代だったけど、モンローが言うと何故か売れてしまう。
お客様に失礼じゃないか?
年上に使うのも失礼じゃないか?
とも思ったけど、そのどちらの客層にも喜んで買って貰える。
そして個性的な服ほど高く売れた。世はバンドブーム(イカ天が始まる少し前)が始まり、バンド系の子達が、個性を求めて遠方からも来てくれた。まだ高校生の千秋ちゃんや「まさこさん」久本雅美さんも接客して売ったのを覚えている。
普通の洋服屋には無い、トンがったファッションをチョイスしたら、こうなった。
古着屋とライブハウスの融合
とにかく、スタッフのモンローが個性的でセンス抜群の子なので、彼女の意見もどんどん取り入れる。店で流れる音楽は、モンローが大好きな リンダリンダ〜🎵の「THE BLUE HEARTS」スカなど。勝手に持ってきてはかけている。
店は繁盛してきたのに、モンローは遅刻欠席が多すぎるので、もう1人雇う事に。(遅刻が学年トップで先生に褒められた私なので、キツく注意も出来ず💦)
そして、次にバイトで来たのは、これまた個性あふれる草間彌生の孫娘のようなコだった。
2人とも20代前半。 彼女が好きなのは、「RCサクセーション」忌野清志郎だ。 私が好きなのは清志郎の恩師の「井上陽水」だけど、どうしても、陽水の曲は場違いだった(苦笑
そして、私がいない時に、そのRockな音楽をボリューム上げて、、、ついにはステップ踏んで踊り出す😰「屋根裏」という今では下北沢の伝説のライブハウスにも通ってた彼女達は、ライブハウスの友達も大勢集まってきて、私がいない間、店は、どうやらライブハウス状態になってしまったようだ。
50年も経つボロアパートの構造だから、階下の大ボスのお店には煩かったに違いない。 愛人がステップが煩い!と怒鳴り込んで、クレームが入る。 夫の卸先だったためか?いつも私がいない時を狙って怒鳴り込みに来る。
そして、しばらく時間を置いてから、申し訳なさそうにモンローと彌生が私に報告する。怒られた事を私に黙ってたら、愛人が私に報告しろ!とそこまで言われたらしい。
喧嘩しても仕方がないし、うちが悪い訳だし、、。 会社勤めのパワハラ上司とお局様の経験があったので、その都度、謝りに行き、上手くかわした。
何せ、半年の契約だ。パワハラ上司のように、期限なく、私が泣くまでいびられる訳じゃないし。何より理由あっての事。あと数ヶ月で絶対にさよならだし!!
けれどもモンローと彌生に何度注意しても、ライブハウス事件は必ず定期的に起きた(笑
そして愛人が私がいない間に怒鳴り込みにきて。間をおいて私に報告が来て、私も間をおいて😅後から謝りに行くという魔のループ状態に陥る。
半年契約のはずが・・
約束の半年が近づいた。良い経験になったし、利益も出たから撤退しよう!と潔ぎよく大家さんに挨拶をした。
「お世話になりました」と。
すると、、
「え?半年契約?? そんな事、言いましたっけ??」
え〜〜〜〜??😱😱言ってないですって??
公正証書も交わしたよね⁉️
すると、大家さんが笑いながら、経緯を語る。
「実はですね。お宅の前にDCブランドの古着屋が入っていたでしょう?その男性オーナーが周りと喧嘩してばかりでね。出ていってくれ!! とみんなで、そう言ったら、契約違反だ!弁護士呼ぶ!とかなってですね・・・それで、次に入る人は、ちゃんと周りと上手くやっていける人じゃないと、と思ってですね、貴方の様子を観察するために半年契約としたんですよ。上手くやってるようじゃないですか!お客様も入ってて、周りも潤ってるようですし!ぜひ、やってください❣️」
え〜〜〜😱✖️100回😱
私はみんなに観察されてたの??
試されてたの??
まさかのミラクルだった。
道路までの行列が、、
「ぽに〜て〜る」のように赤字じゃないから、続けられる。
そこで、たった、6畳2間の狭い店に、カウンターレジを奥にも置いた。
そうしないと、万引きは毎日のように起こる。
私の仕事のうちの1つに万引き犯を捕まえて警察に連れて行く、という仕事も増えていた。
同年代の女の子を捕まえて、下北沢の大勢が見ている中、パトカーに一緒に乗って代沢警察署まで行くのだけど、自分も犯人?という絵図だった。
それでもレジは足りなくて、買取用のカウンターも外のテラスに置いた。
すぐに年末がきた。昭和天皇が崩御、私は結婚する事になったけれど、、
年中無休を謳い文句にしてたから、私1人でも営業するつもりでいた。すると、女の子達は正月も働きたい!と言う。
どうやら、ライブハウスも全て休みで何処に行くアテも無いらしい。
大家さんにお願いしたら、特別にうちだけオープンを許された。
当時の日本の正月は、店舗はどこも閉まっていて、天皇崩御の為か?そのせいでは無いのか?よく知らないけど、穏やかでシーンとしていた。
下北沢も同じく、開いている店なんか見当たらない。
その頃の日本の正月は、基本、デパートも小売店もどこも店は開けないし、なにせ昭和天皇が崩御されたので自粛ムードだ。
それなのに、、お客様がこれでもか、という程入って来る😱
自粛とは無縁の若い女の子ばかり。
あまりの混雑で、身動き取れなくなり危険を感じた私は初めて入り口で制限をかける。
1人出ると1人入場!みたいな。
あまりにも人が来るので、外を覗いたら、、
行列が出来ている😱😱
螺旋階段に人が並び、道路まで続いていて、驚いた。
ここから、私の仕事は交通整理も増える。
結果、初めての正月は100万の売上をあげた。
その正月で弾みを付けて、ますますお客様が増えるので、バイトは女の子をもう1人雇って、3人体制にした。
メインのレジと奥のレジと外のテラスは買取用カウンター。土日は4人体制。スタッフも商品もフル回転。通路はぶつからないと、すれ違えない程狭すぎる。ひしめき合うお客様。冬は寒すぎて夏は暑すぎる。エアコンがきかないから。
商品も買取をして、すぐに売れる。買取りをしている商品をお客様が狙っている。まさに右から左。
私の経営アイディアは大当たり。自分の占いも当たったし、何よりもチョイスして仕入れた洋服が右から左に、どんどん売れて雑誌にも出るしで人気店となる。
自分の占いが当たった事により、以後、困った時、悩んだ時は占いで決めるようになる。
2件目も出店。
下北沢の1番栄えている南口。 パチンコ屋の裏の景品交換所だった所が空いていた。ボイラー室なので、狭くて縦に長すぎる。 でも、ココも半年契約だという。その代わり家賃も安い。 また、ミラクルが起きないかと、ブロンドザウルスという何故か恐竜の店名で借りてみたけどやはり半年契約で終わり、バイトちゃん1人だけに任せたせいか、売上もイマイチで終わる。が、赤字は出さず。占いのせいか今まで赤字を出したお店は一軒も無い。
人生で初めて媚びた日
学生時代も先生にも誰にも媚びる事をせず卒業。
会社員時代も渋々お茶出しはしたけど媚びた事はしなかったし、出来なかった。
お世辞も言えず、、。
そんな私に、遂にお世辞を言って媚びないと先が無い!という、その時がきた。
私がアパートメントストアにいられると決まったら、階下のアパートメントストアを牛耳ってる大ボスの三浦和義(似)から提案してきた、
アパートメントストアみんなでの飲み会。
正月明けの事だった。
なぜ大ボスなのかというと、ボスが大家さんを説得して、アパートメントストアを作る提案をしたからだった。
居られる事になった私が断る訳にもいかず、3人のスタッフを連れて行く事に。
そこで、どう見ても、ボスにお酌をしないといけないシーンが訪れた。
みんな大ボスにお酌して、挨拶して大ボスを讃え褒めちぎって、お礼を言って、、
今年も宜しくお願いします🤲と頭を下げている。
ザルなモンローと彌生が飲めない私に袖を引いて指示をする。
ゆみさん!今ですよ!お酌しないと!
わかってる。みんなお酌しているから私もしないといけない。
彼女達がしでかしたトラブルと、うちだけ客が並んで迷惑をかけてるので、大ボスは内心私をよく思っていないのは、みんなにも明白。
内心怒っているけど、多分、以前に揉めた店主と違って非を認めているから許されているのだろう。
だから、この場で、私がボスにお詫びして、お世辞でも言いながら、みんなの前で詫びなければならない。
だから、私がどう出るのか?
大注目を受けているのも分かってる。
思えば、飲めない私は(運転をする関係で飲まないのと、下戸なので)ビール瓶を持ってお酌するなど、、
人生で初めてだった😓😓
飲みの席は多少は経験あるけれど、私はソフトドリンクで許されてきたし、みんな自分の分は自分で注ぐし、私にお酌を求められた事は無かったし。
でも、この場はみんなと同じく私もボスにお酌して、せめて、
お世話になっております。これからもどうぞ宜しくお願いします
と、お世辞まで言えなくても、頭を下げるのだ!
そして、その隣に鎮座する愛人に、ライブハウス怒鳴り込み事件で、お詫びして今後しない事を誓わないとならない。わかってる。
こういうのをきっと媚びるというのだ。
でも今こそ、初めて媚びる時。
これからアパートメントストアの仲間として受け入れて貰わなければスタッフ3人の行く当ても無さそうだ。
もしかしたら、私に頭を下げさせる為に大ボスは飲み会を開いたのかもしれず😓
でも!
ゆみさん!今ですよ!お酌しないと!
と、必死で隣で袖を引っ張るモンローと彌生ちゃん。
よくよく考えると、元々君達のせいで、さらに下手に回る立場になったのではないか⁉️
それでも、オーナーの仕事の1つと心得た私は勇気を振り絞って、
立ち上がって、
慣れない手でビール瓶を持って、、
ボスの前に行き、、、
震える手でビール瓶を傾けて、
これから、、よろ、、、
と言ったかどうかで、、
ビール瓶は手から滑り落ち、、
ガチャーン❣️
と、見事にボスの目の前の御膳をメチャクチャにして、そしてボスと隣の愛人の衣服も汚れた。
みんなの時間は止まった。少なくとも私の記憶はそこから無くなった。
見よう見まねでした初めてのお酌だった。
結局、私はお茶汲みも苦手だったように、お酌も苦手だった。
アパートメントストアが嫌になる
ビール瓶事件があったからではない(笑
*みんな嫌っていた人だったので、後で、よくやってくれた!と褒められた。しかも、三浦和義ほどではないが、刑事事件を起こしてる人物だったので、みんなそこに巻き込まれて報知新聞相手にやりたくもない裁判をした。
私が法廷に立って報知新聞に勝った日(執筆中)
アパートメントストアが嫌になった理由のトップから。
1、スタッフの管理が大変になり、イザコザもしょっちゅう。モンローと弥生ちゃんまでは良かったのだけれど、3人スタッフ体制になってから喧嘩ばかり。出入りが激しくなり女の園の関係が嫌になる。
遂には、集団で辞められた。2才程しか変わらない私とバイトちゃん達。良かれと思ってした事がアダになったり。
2、アパートメントストアという共同体に嫌気がさした。なにせ、みんなに合わせなければいけない。電気工事をするにも、7人の意見が合わないから工事も出来ず、プレーカーが夕方になると落ちてしまう。暗いと万引きも増える。
3.家賃が毎年値上がりして、ついには倍の30万近くを提示された。
お気に入りに入れる